
2月18日深夜3時にブラックマジックデザインより、BMPCC 6K PROの発表がありました。
前々から予想されていただけに、やはり出たか~という感じがします。
今回は私が個人的に良いな!と思った感想を交えて、従来のBMPCC 6Kの価値を考えつつ書いていこうと思います。
Contents
BMPCC 6K PROに新しく追加された機能
・ティルト式1500nit液晶パネル
・第5世代カラーサイエンスを採用
・LP-E6式バッテリーからNP-F570バッテリーに容量アップ
・オプションでファインダー装着可
・XLR端子が1個→2個に
・フルHD以外はBRAWで収録可
NDフィルタ内蔵が圧倒的に良い
NDフィルタは外付けで装着できますし、本格的なシネマ撮影では使われるマットボックスとかはフィルタの着脱で容易に出来る構造になっています。
内蔵することのメリットとしては
- ムラができにくい
- 着脱にかかる時間を短縮できる
- アクセサリを買わなくて済む
- 出費が抑えられる
と、いいこと尽くしです。
NDを外付けにすると、どうしても着脱に時間がかかってしまいます。
また可変式NDという手もありますが、X線状のムラが出来たりしがちです。
高い可変式NDを買えば気にならないレベルまで解決しますが、そうなると数万単位の出費に……。
結論:NDフィルタが内蔵されていることで時間的、金銭的コストが抑えられます。
個人的にND(2,4,6)フィルタが内蔵されている時点で3万円分の価値はあると思います。
ティルト式1500nit液晶パネル
BMPCCの悩み種といえば、折角の大画面液晶パネルが固定されていて使いづらいという点でした。
また、輝度(ニト)は極端に低く500nitぐらいしかないのでは?という声もあります。
iphoneで625nitぐらいですが、日が当たる場所だと画面全然見えないですよね。
画面が固定されていて輝度が低いと画角を決めるのも難しく、外付けでモニターを買う人がかなり多い印象です。
外付けモニターは重いし、その分バッテリーも消費するので装備品が多くなりがちです。
ところが1500nitの液晶となれば話は別。
屋外で画面が見えづらい……という問題はないでしょうし、あったとしてもティルト式なので見やすい角度に変えられます。
ローアングル、ハイアングルにも対応しやすいのはめちゃくちゃ良いのでは!?
また、既存のBMPCC 6KでもTILTAよりティルト式に出来る改造キットが売られています。
これを使うことで保障を受けられない&4万円かかるという点を踏まえ、液晶パネル改善に5万円分の価値はあると見込んでいます。
第5世代カラーサイエンスを採用
BMPCC 6Kで第4世代です。
こればかりは使ってみないと分からないのですが、1つ前の世代でも十分綺麗にハイライトとシャドウのバランスは素晴らしいと思っています。
これが更にバージョンアップって、まさにPROならではの仕様でしょう。
ハリウッド映画並みの画質で撮影をこのコンパクトなカメラで出来るとなれば、その価値は計り知れません。
ただ心を鬼にしてPROという名前をつけたからには妥当だと思うため、2万円分の価値があると見込みます。
LP-E6式バッテリーからNP-F570バッテリーに容量アップ
バッテリーの仕様が変わりました。
さて、これは私には悪いお知らせです。
何故ならLP-E6式であればCanon 6D mark2ユーザーとしては予備バッテリーを用意出来たからです。
LP-E6式・・・1800mAh
NP-F570・・・3100mAh
バッテリーが持たないことで懸念されるBMPCC 6Kでしたが、PROではこの問題が緩和されそうです。
しかし、前述したモニターの輝度が上がったことにより消費する電力も上がるため実際は少しマシになった程度になりそうです。
この点に関しては長時間撮影する人にとっては最初から外付けのVマウントを付けますし、
既存のバッテリーグリップ等のアクセサリが使えないことを踏まえると、少し微妙なポイントです。
よって、バッテリー改善により価値はプラマイ0とします。
オプションでファインダー装着可
別売りのファインダーを装着することで、カメラのファインダービューを実現します。
4種類あるので、自分に合った物を選択できますね。
これにより屋外でどうしても明るすぎる場所ではファインダービューを使うことで解消しますし、
これをつけた途端、タダモノではない感が伝わってきますw
ファインダーの角度は70°まで変更できるので、ローアングルでの撮影にも適していますね!
ただ、このファインダーはオプションとして約6万円します!(高い……!!)
しかもこのファインダーがつくことで、リグは組みづらくなります。
個人的にはジンバル撮影でBMPCCを使おうと思っているので、このファインダーにお世話になることはないと思いますし、
標準版だけでもデフォルトで付けてくれたらいいのにな~なんて思っちゃいました。なのでプラマイ0という評価です。(あくまで個人の主観です)
XLR端子が1個→2個に
XLR端子が1個だとガンマイクかピンマイクのどちらかしか繋げず、
片方は別撮りにしておいて、後でタイムコードから同調という面倒臭そうな話を聞きました。
プロ用だと2個ついているのは当たり前だということで、ここは妥当なラインではないでしょうか。
私もゆくゆくは映画の様な撮影もしてみたいと思っているので、この端子が増えたことは評価高いです。
同調させるための機材が2万円程度しますので、その点を考えて2万円分の価値を見込みます。
フルHD以外はBRAWで収録可
むしろ今まで出来なかったのか!?感があります。
BRAWのためにBMPCCがあるといっても過言ではないので、記録形式によってその縛りが無くなるのは非常に大きいです(フルHDは使う予定なし)
これ知らずにBMPCC 6K買って、BRAW使えないじゃん!!ってならなくて本当に良かったと思います。
ここに関しては有って当たり前だと思っていたので評価は変わらずプラマイ0です。
BMPCC 6Kの価値はどうなる?
既に中古市場では20万円を切っているものを見かけます。
編集ソフトのダビンチを含めて全部揃っていてもこの値段、これは妥当なのかどうか。
上記に挙げたPROモデルの良さを全て足していくと、
ティルト式1500nit液晶パネル・・・5万円
第5世代カラーサイエンス採用・・・2万円
XLR端子2個・・・2万円
BMPCC 6K PROは買いか?
さて、ここまでBMPCC 6K PROをまとめてきましたが、まだシネマカメラを持っていない方にとっては買いだと思います。
ただ、6Kモデルを既に持っている方からしたら、別に買いではないかなーという感じです。
PROという名前が付いている割りにはプロの定義ってなんだっけ……と思えるような「本物のプロが使えるカメラ」には至っていない印象です。
どちらかというと、ハイアマチュアがプロの様な撮影をしたい!という目線に合わせている感じです。
これを踏まえると6Kで十分じゃない?と思えてきますし、個人的にはCポートを1個増やしてほしかったです。
また、6Kを既に持っている方は十分アクセサリを揃えられていると思うので、実質全取り換えになってしまうBMPCC 6K PROへの移行は少しハードル高い感じがします。
メーカー希望小売価格が28万の税抜きなので、家電量販店で30万切ってポイントが付くなら、頑張ってみたいと思いました。