計測器の「校正」ってなんで周期を設定するの?

 

先日執筆させて頂いた記事が思ったよりも多くの方にみて頂けていたので、ついでに今回のテーマも紹介いたします。

まだみていない方は下記からご覧ください!

「校正」ってなんで周期を設定するの?

 

計測器には精度を維持するために「校正」が必要不可欠です。

なかには製造時より1年保証として使い切りの製品もありますが、ここでは例外としましょう。

 

さて、今回はなぜ「校正」を行った後に周期を設定するのか?

ここに疑問をもつ方はいらっしゃるかと思います。

 

少年
校正してから一度も使っていない計測器は有効期限が切れていても問題なくない?
例えば温度計の校正を2年前に行ったとします。
一度も使わないまま、今回初めて使おうとすると「有効期限」が切れているのでまた「校正」を行う必要があるのか?という問題です。

結論:校正を行う必要あり

 

何となく「校正」しないといけないのはわかるけど、腑に落ちないという方はいらっしゃるのではないでしょうか?

 

少年
おかしくない?校正してから1年間めちゃくちゃ使い込んでいるのと、一度も使っていないのが同じなわけないでしょ。
このような言い分は十分理解できます。私も当初は一度も使っていないならいいんじゃないか?
そもそも有効期限ではなく「使った回数」で校正の必要サイクルを設定するべきではないか?
そう考えていました。

校正の根底は標準器にあり

※画像は適切ではないのですが、イメージとしてご了承ください。

 

ここで校正の基礎を振り返ってみましょう。

そもそも校正は標準器との比較を行うことで品質を確保する行為です。

 

ではこの標準器はどう管理しているのでしょうか?

校正担当者
この標準器は3年ごとに更に精度の良い標準器を使って校正してもらっているよ。
「校正」は更に上の精度を持つ(もしくは同等)との比較行為によって成り立っています。
じゃあ「有効期限」ではなく「使った回数」で使用制限をかけるとどうなるでしょうか?

「校正」が意味をなさなくなる可能性が高くなる

 

また少々話が脱線しますが「使った回数」で使用制限をかけると「校正」が意味をなさなくなる可能性が高くなります。

 

少年
よくわからないから小学生にでもわかるように説明して。
例えばですが、温度計は「合計10日分使ったら校正を行う」と定義しましょう。(本来は1年経ったら校正)
1年目は6日分、2年目に3日分、3年目に1日使用してさて校正に出すとします。
そして校正に出した結果……。

校正担当者
この温度計、精度ぜんぜん合わないよ。不合格!
ここで問題発生です!不合格となった温度計ですが、3年前に温度計を使用して出荷した製品は大丈夫でしょうか?
既に客先にいきわたっているのではないでしょうか。どう品質保証をするのでしょうか。

標準器側の精度が落ちている可能性もあり!

先ほど少年が下記のセリフを発言していました。

少年
校正してから一度も使っていない計測器は有効期限が切れていても問題なくない?
ただこれは校正を行った「標準器」に問題がなかった場合の話です。
前回校正を行った標準器の精度が実は外れていたなんてのは、あり得なくはない話です。

校正担当者
ごめん、実は前回校正やったときの標準器だけど外れてたわ。でも保証と補償もないよ。
上記のようなケースになります。報告があってもこれが「校正」なので品質の保証も外れていたことに対しての補償もありません。
なので一度も使っていないからといって、3年前に校正した時に「合格」だった計測器を用いることは危険です。

周期の設定は非常に大事!

以上のことから、計測器の校正は「有効期限」として定められた周期を守ることが非常に大切です。

なかにはメーカーが推奨する1年や2年という言葉を鵜呑みにして運用をしている会社も多いです。

 

ただ理想は実際に使う会社の環境に合わせて周期を設定しなければなりません。

もしくはリスクを抑えるために複数の温度計などを用いてWチェックを行う環境を整えておく必要性があります。

 

毎日商品を生産している職場なら、測定には2つ以上の計測器と1~3ケ月ごとの校正がオススメといいます。

 

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